独立や起業、経営には大きな資金が必要で、外部から資金調達しなければならないこともあります。その際によく利用されるのは日本政策金融公庫からの融資です。日本政策金融金庫では、様々な種類の融資制度を設けているので、幅広い用途で資金調達ができます。

しかし、具体的にどのような融資に対応しているのか、また融資を受けるメリット・デメリットについて詳しくない方も多いでしょう。そこで今回は、日本政府金融公庫の融資制度についてご紹介します。

日本政府金融公庫の融資制度について

日本政府金融公庫は、政府が100%出資して運営している政府金融機関の1つです。国の政策に基づいて、経済成長や発展、地域活性化への貢献、災害時や経済環境の変化に対応できるセーフティネット機能といった役割を担っています。国民生活事業・中小企業事業・農林水産事業の3チームがあり、それぞれで豊富な融資制度を設けています。

国民生活事業

国民生活事業では、創業を考えている人や小規模事業者向けに融資や子どもがいる世帯に国の教育ローン、経営支援サービスを提供しています。これまでに88万をこえる企業に融資を行っており、融資の約80%は無担保での貸し付けです。融資制度は大きく分けて10個もあり、様々な条件・用途で目的にあった融資を利用できます。

例えば、一般貸付は事業を経営する人が融資の対象で、ほとんどの業種で利用可能です。セーフティネット貸付では、売上の減少や取引先の金融機関の破綻で資金繰りが苦しい、取引企業の倒産で経営が困難になった時に利用できる融資を用意しています。他にも省エネ設備の導入や事業再建、新規事業を始める方向けに無担保の新創業融資など豊富な融資制度を利用できます。

中小企業事業

中小企業向けに長期資金の融資や経営支援のサービスを行っています。中小企業事業の融資は長期固定金利で、融資額は約1億3000万円です。融資件数は4万企業を超えており、多くの中小企業をサポートしています。

大きく分けて7つの融資制度を行っており、新事業やセーフティネット貸付など国民生活事業と共通する融資も多くみられます。しかし、中小企業の規模となるので、融資限度は国民生活事業よりも大きく設定されていたり、利用者の条件に違いがあったりするので注意しましょう。また、海外現地法人を持つ企業向けの資金調達をサポートするスタンドバイ・クレジット制度もあります。

農林水産事業

農林水産業や食品産業向けに融資やセーフティネット、経営支援サービスを提供しています。融資制度はそれぞれの事業に合わせて用意されているほか、農林漁業が共通で利用できる融資制度もあります。

日本政府金融公庫から融資を受けるメリット・デメリット

日本政府金融公庫からの融資を考えた時、どのようなメリットがあるのでしょうか?デメリットになってしまう部分もあるので、双方をここで確認してみましょう。

メリット

・融資を受けやすい

日本政府金融公庫は中小企業や小規模事業者を手助けするために運営する機関です。他の金融機関の審査に落ちている人でも、日本政府金融公庫なら融資してくれる可能性があります。誰でも受けられるわけではないものの、民間の金融機関よりも融資のハードルは低いことがメリットです。

・低金利で保証人不要の制度がある

新しく事業を始める人で初めて融資を受ける場合、低金利で借りることが可能です。新創業融資制度の場合、令和2年10月時点で基準金利が2.46~2.85%です。他の金融機関では3%以上なので、それと比べて低金利であることがわかるでしょう。

さらに、新創業融資制度では無保証人で融資を受けることが可能です。審査によって決まりますが、法人代表者の連帯保証や不要な制度も希望できます。そのため、大きな負担を抱えず新規事業を始めるための資金調達が可能です。

・長期の返済期間

返済期間は5年以上20年以下から設定できます。返済期間が長くても金利の変動がほとんどないので、長期的な返済により毎月の返済額の負担を軽減可能です。

・リスケの対応あり

経営の不調で返済が厳しくなることもあります。日本政府金融公庫では返済額の減額申請も可能なので、どうしても返済額を減らしたい時は減額や返済期間の延長を相談してみてください。

・民間の金融機関よりも融資が早いことがある

民間の金融機関から融資を受ける場合の多くは信用保証協会を経由するので、融資を受けるまでに平均1ヶ月から1ヶ月半ほどかかる場合があります。日本政府金融公庫は信用保証協会を経由しないので、民間よりも早く融資を受けられる場合があります。

デメリット

・審査に時間がかかる

民間の金融機関よりも審査の期間が短いとは言え、融資までは約1ヶ月かかります。即日融資はできないので注意しましょう。

・借り換えができない

日本政府金融公庫よりも低金利で借りられる金融機関があったとしても、原則乗り換えはできません。もともと日本政府金融公庫は他の金融機関よりも金利が低いです。乗り換えを認めてしまうと、他の金融機関から金利の低い日本政府金融公庫に乗り換えてしまう人が増え、他社を圧迫させる恐れがあります。そういう理由で、乗り換えは原則認められていないのです。

・担保での返済は対象外

日本政府金融公庫は事業で出た利益からの返済を前提としています。そのため、担保前提の返済計画では融資審査から弾かれてしまうので注意しましょう。

創業・事業融資はサポートがあると安心

創業や新規事業を目的に資金調達をしたくても、融資に関する知識がなく不安を持つ方は多いでしょう。そんな時は、財務や融資をサポートしてもらえると、安心してビジネスに集中できます。

融資を受けるためには必ず審査があります。創業や事業融資では返済力だけではなく、企業や事業の将来性なども評価されるので、事業計画の作成や金融機関の選定、面接の対応など審査の対策が必要です。初めて融資を利用される方は、その点が知識不足な傾向にあるのでサポートがあると、審査に通りやすくなります。

ビジネス・カタリストは財務や融資に詳しくない方で、創業融資・事業融資を受けたいと考えている方のサポートを行っています。金融機関の選定や紹介も行っているので、気軽にお問合せください。