新たに事業を開始する場合や、個人事業からの会社形態への変更(法人成り)などの場合に、会社を設立することになると思いますが、その方法を解説致します。なお、会社を設立する際には、株式会社と合同会社の2つの法人形態から選択することになると思いますが、両者の手続きは似ているため、同じ手続きとして記述し、手続きが異なる部分についてはその旨を記載致します。

まず、会社を設立する際には大きく分けて2つの手続きがあります。

  1. 定款の認証
  2. 法人の設立登記申請

2つです。

 

定款の認証

 定款とは、会社の憲法ともいわれる、会社の大きなルールを規定するものになります。事業目的や決算月、株主総会の運営方法などをここで決めます。インターネットなどから定款のテンプレートを入手して作成することも可能ですが、以下については自ら決定し、記載する必要があります。

  1. 会社名(英語表記を規定する場合には英語名も)
  2. 事業目的
  3. 会社住所
  4. 発行可能株式総数
  5. 資本金(金銭以外の財産で設立する場合にはその内容)
  6. 設立時発行株式数
  7. 株主(設立時は発起人と呼びます)
  8. 設立時取締役(および代表取締役)

 

なお、合同会社においては株式や取締役といった概念がないため、ivviviiiについては記載しません。株式会社と合同会社の違いについては、また改めて解説致します。

 定款を作成したら、公証人役場にて、定款認証をします。公証人役場にてまず定款のチェックを行ってもらい、修正の必要があれば指摘を受け、修正します。その後、発起人が押印した定款をもって、公証人に認証してもらいます。費用は、収入印紙が40,000円、公証人への支払いが50,000円前後となります。電子定款を作成した場合には、収入印紙は不要になります。なお、合同会社は定款の認証を要しないため、公証人への支払いは不要ですが、電子定款でない限り収入印紙は必要です。なお、この際に発起人の実印が必要で、提出の際に個人の印鑑証明書を添付する必要があります。個人で印鑑登録をしていない場合には、事前に区役所等で印鑑登録をしておく必要があります。

 電子定款の認証には、電子証明書(マイナンバーカード)やカードリーダー、ソフトウェアのダウンロードなどが必要になるので、専門家に依頼する方が安くなる場合もあります。

 

設立登記申請

 定款が認証されたら、次に法務局へ登記申請の書類を提出します。法務局のHPに様式がありますので、そこからダウンロードして書類を作成します。このタイミングで設立することとなる会社の実印が必要となりますので、事前に作成しておくとスムーズです。提出先は会社の住所を管轄している法務局や出張所となります。登記のための費用は登録免許税で、こちらは申請書類に収入印紙を貼り付ける形で支払います。

登録免許税の金額はそれぞれ

株式会社:15万円、

合同会社:6万円

になります。

 上記の登記申請書類様式には含まれていませんが、印鑑届書も合わせて提出する必要があります。事前に作成しておいた会社の実印を押印し、新しく設立する会社の実印を登録する手続きになります。

 申請書類の中に払込みを証する書面がありますが、これは、定款認証後に定款で定めた資本金の額が払い込まれたことを示す書類になります。法的な手続きとして、定款が認証された後に払い込むこととなっていますので、留意を要します。具体的な手続きとしては、発起人や代表取締役となる人の個人口座に、資本金の額を振り込み、通帳のそのページと表紙を払込を証する書面にホッチキスなどで貼り付け、契印をします。資本金の額がちゃんと払い込まれたことを証する必要があるため、振込手数料を受取人負担にして手数料が引かれた金額で振り込まれた場合には、払い込みがされていないと判断されてやり直しとなってしまいますので、しっかりと満額を振り込む必要があります。

 

 法務局にて書類チェック後に、不備があればそれを訂正し、不備が無くなり法務局内の手続きが進めば、法人設立の完了となります。なお、各書類に捨印をしておけば、法務局に訂正に行かずとも法務局の方が訂正してくれることもあります。

 法人設立の日は、登記が完了した日ではなく、法務局で申請書類を受け取った日となります。書類の提出は郵送でも出来ますが、特定の日を設立日としたい場合には法務局への到着日をちゃんと計算して郵送するようにしましょう。